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孫の教育 「読書の勧め方~多読と精読」 |
お子さんやお孫さんに、「たくさん本を読みなさい」と教育する親御さんがいる。
しかし、このことは、読書の勧め方として、あまり的を射た言葉ではない。
読書には二つの仕方があると言われている。
一つめは、じっくり一冊の本を読む仕方だ。これは「精読」と呼ばれる。
一冊の本をじっくりと何度も読むことだ。
もう一つめは、さっと何冊もの本を読む仕方だ。これは「多読」と呼ばれる。
早いスピードで何冊もの本をぱっぱと読むことだ。
小学生から高校生ぐらいまでは、本と言えば教科書が主なものとなろうから、じっくり「精読」する機会が多いはずだ。
したがって、多くの本をさっと素早く読むのではなくて、一冊の本をじっくり読むことをすすめるのが、教育としては正しいような気がする。
大学生や大人になると、雑誌やビジネス本・ハウツー本など、一回読めば足りるような本を読む機会が増える。これらは「多読」でいいのだ。
もっとも、「精読」は根気のいることであり、最初のページから30ページぐらい読み進めると飽きてしまい、投げだしてしまうことも多い。
そこで、意味は分からなくても、目次などを参考にしながら、最後までさっと目を通し、それを何度も繰り返していくうちに、目で見た残像が頭に残り、
2回目・3回目となると、難しい内容もだんだんわかってくる、そんな読み方がある。
速読法などのセミナーに通うと、そのような読み方を教えてくれるのだが、
日本の教育は、小さいころから、この精読と多読の中間に位置する速読術を教えるべきだと思う。
学校で、この速読法を教えてくれることは、今のところは、まず期待できないので、親や祖父母が教えればいい。
間違いなく、成績は上がり、読書が好きな子となり、人生の目的である自己発見が、早い時期ですることができるので、その後の人生が迷いなく過ごせることだろう。
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